☆振り返って

予報士試験の勉強では、基礎的な学習に一番時間がかかりました。

学習を始めてから一年後の受験(2006年の3月)で1科目も合格できなかったのは、一年経っても基礎ができていなかったことの証拠だと思います。ただ、理科的な世界から遠く離れて過ごしていた私にとっては、それくらいのことを試験結果に突き付けられて当然だったし、受験をすることでどこが弱いのかも見えました。

「学科すべて不合格」の結果をもらってから、弱点を洗い出し、もう一度絵本に立ち戻って一般気象学まで読み進めるという復習を繰り返しました。試験を一度経験したあとは、全体像がつかめたのか、学習するたびにしっかり頭に入ってきて、ようやく基礎が、自分の中に馴染んできたという実感が湧いてきました。そこから過去問を解く量も増えました。解説を一度読んで理解できるので、同じ勉強時間でもこなす量を増やせるようになったのだと思います。

 基礎固めの期間を通り越し、理解が深まるごとに気象の勉強が楽しくなっていきました。

これを理解できれば、また話がつながるのに、というように、地球に起こる現象はすべてがつながっているんだという感動をおぼえながら勉強に打ち込みました。勉強で感動できるなんて、初めての経験でした。それでも疲れて、理解ができなくて勉強が滞る、ということもよくありました。そんなときは、自分の目的を思い出し、将来の明るい未来を思い描いては、また勉強を再開しました。

予報士受験の際には、様々な目的を持って向かっている人がいると思います。私のように理科と社会を繋ぎたい、と考えている人もいれば、気象のメカニズムが好きで受験する人、教師の知識の一環として資格取得を考える人。何が入り口でも、同じ時期に同じ目標を立てて勉強をする人とのつながりは、とても強くなります。試験を通して巡り合えた人たちを思い出すと、今も幸せな気持ちになります。

 試験勉強が少し辛くても、仲間がいたことで投げ出そうという気にはなりませんでした。受験期間中に感じた、夢や目標を持つワクワクした気持ち、友人の大切さを忘れないで過ごしていきたいと思っています。あ、一番忘れちゃいけないのは気象の知識かも。